牛のトレーサビリティについて
ある食品に関して、食中毒や異物混入など健康に影響を与える事故などが発生した際に、問題のある食品がどの経路で流通したのか(追跡)、またはどこで問題が発生したのか(遡及)を調べることができるのがトレーサビリティシステムです。
牛の場合、BSE(牛海綿状脳症)のまん延防止や牛肉の安全に関する信頼を確保するために、牛トレーサビリティ制度を運用しています。
牛に関わる各事業者が、牛の個体識別番号ごとに異動の届け出を行うことによって、牛の生産履歴が記録されます。
と畜された後は、牛肉の流通において個体識別番号を検索すると、いつ、どこで産まれた牛で、どこで飼養されてきたかを確認することができます。
前回の記事で耳標のことにも少し触れましたが、「牛のトレーサビリティ制度」によって耳標が付けられていることが分かりますね。
個体識別番号を検索してみよう
スーパーや精肉店などでお肉を購入した際、牛肉パックのラベルシールを確認すると、必ず個体識別番号が表記してあると思います。
10桁の個体識別番号が表示されている場合は、その番号を家畜改良センターのホームページの検索画面に入力して検索することができます。
個体識別番号で分かること
牛の出生日や場所、流通過程が分かります。
このように、固体識別番号を検索することによって、自身が購入した牛肉が「いつ生まれたのか」「どこで育ったのか」等の履歴を追跡することができます。
おわりに
近年、食の安全に対する意識が高まっています。消費者自らが安心安全な食品を選ぶためにも、このような制度を積極的に活用していきたいですね。
●出生年月日
●雄雌の別
●母牛の個体識別番号
●種別(品種)
●飼養県、異動の内容・年月日
●飼養施設の運営者や場所 ほか